こころの健康、コミュニケーション、おいしいお店や、映画のことも 

チーム医療・地域リハビリテーション学会で長野に来ています。

信州大学の本田秀夫さんの特別講演を聞きました。


本田さんは、2013年まで山梨県の「こころの発達総合支援センター」の所長さんだった方で、現在は信州大学の「子どものこころ診療部」部長・診療教授をなさっています。

知的障害のない自閉症の研究で世界的に評価されている第一人者です。

発達障害は病気ではなく、多くの人とは異なった脳の特性をもつ一群で、

その人に適した育てられ方や教育を受ければ長所を伸ばせるけれど、

全員が同じように育つことを目指す現在日本の教育システムにはそぐわない、

それを、強要すると二次障害を起こす、

人に興味がないのではなく、人とものを区別しないだけで、論理的な信頼関係が先に生まれ、愛着は少し遅れて育ってくる、

とおっしゃっていました。

ご自身も自閉スペクトラムだとのこと。大学教授の多くに発達特性があるのではないかおっしゃっていました。得意な分野をのばして社会に適応している例かもしれません。

発達特性は大人になっても変わらないので、

たとえばADHDのような、一発勝負でギリギリセーフタイプには、

どのタイミングで一発勝負するかを学ばせ、それでなんとかなるという自信をつけさせるのがいいとのことでした。納得です。

自閉スペクトラムの人に対する援助は、得意なことを伸ばす。苦手なことは無理させない。できないことは上手に人に任せることを学ばせる。

助言は嫌いだけれど情報は好きなので、命令と服従という上下の関係ではなく、呈示して選択させるフラットな関係がいいとのこと。

明日からの臨床にすぐに役立つ勘所が満載のお話でした。

長野は雪がちらついていました。

善光寺がライトアップされる特別な日でした。

一夜明けるといい天気です

「原爆を落としたのは日本人ではない。落としたアメリカ人の手は、まだ清められていない」 byラダ・ビノード・パール

ラダ・ビノード・パール


「原爆を落としたのは日本人ではない。落としたアメリカ人の手は、まだ清められていない」
byラダ・ビノード・パール (2016年5月27日)


ラダ・ビノード・パール さんは、連合国が派遣した東京裁判(極東国際軍事裁判)の判事でした。東京裁判は日本が第2次大戦で負けた後で、戦争犯罪人を裁くという名目で開かれました。

パールさんは、被告全員の無罪を主張した意見書(パール判決書、1,275ページに及ぶものです)を提出しました。

平和に対する罪と人道に対する罪は戦勝国により作られた事後法であり、事後法をもって裁くことは国際法に反することがその理由でした。

パール判決書には、

「非戦闘員の生命財産の侵害が戦争犯罪となるならば、日本への原子爆弾投下を決定した者こそを裁くべきであろう」と書かれていました。

また「ハル・ノートのようなものをつきつけられれば、モナコ公国やルクセンブルク大公国でさえ戦争に訴えただろう」という弁護人の言葉も紹介しています。

ハルノ・ートとは、太平洋戦争に先立つ日米交渉において、アメリカ側から提示された文書で(1941年1月26日)、アメリカの交渉役がコーデル・ハル国務長官だったのでそう呼ばれています。

ハル・ノートの内容は日本に完全な譲歩を求めるもので、到底受けいられらるものではなく、これをアメリカからの最後通牒と受け取った日本はやむなく開戦を選んだとパールさんは判断したわけです。アメリカの挑発が戦争の理由だと。

当時日本はABCD包囲網(アメリカ・イギリス・支那・オランダによる対日経済封鎖)によって、石油・ゴムなどの資源の供給を絶たれたため、南方への進出を考えていました。

東南アジアの国々はほとんど欧米の植民地だったので、その国々を独立させて対等貿易を行えば日本にも活路があるというわけです。

日本は何とかして、日米開戦を回避しようとして、ぎりぎりのギリギリの妥協案(「甲案」と「乙案」)を提示しましたが、それを一顧だにせずアメリカ側から提示されたのがハル・ノートだったわけです。

パールの意見書に接し、多数決で死刑となった東条英機被告は歌を遺しました。

「百年の 後の世かとぞ 思いしに 今このふみを 眼のあたりに見る」

裁判の際に弁護人のベン・ブルース・ブレイクニー氏は、以下のような弁護をしています。

 ・戦争による殺人は嫌悪すべきものだが、犯罪ではない。
 ・戦争法規があることが戦争の合法性の理由だ
 ・国際法はこれまで国家利益追及の為に行う戦争をこれまでに非合法と見做したことはない。
 ・国家の行為である戦争の責任を個人責任を問うことは間違いだ。


1952年11月5日、パールさんは広島平和記念公園を訪れました。

「ここにまつってあるのは原爆犠牲者の霊であり、原爆を落したものは日本人でないことは明瞭である。落としたものの責任の所在を明かにして、"わたくしはふたたびこの過ちは犯さぬ"というのなら肯ける。しかし、この過ちが、もし太平洋戦争を意味しているというなら、これまた日本の責任ではない。その戦争の種は、西欧諸国が東洋侵略のために蒔いたものであることも明瞭だ」
(byラダ・ビノード・パール )

バラクオバマ氏は、2016年5月27日、広島平和記念公園を訪問しました。原爆を投下したことへの謝罪の言葉は聞けませんでした。オバマ氏は「核なき世界」に向けた国際社会への働きかけによって2009年にノーベル平和賞を受賞しています。それにふさわしい何かを行ったのかは、個人的には疑問です。


日本はまだ民主国家です。

日本はまだ民主国家です。


現政権の暴走を抑える手立てはあります。選挙に勝つことです。

マスコミは政府の広報になっていますが、それに対して疑問を持つ人々も増えています。

今後選挙の争点は、

 ・原発を続けるか
 ・海外派兵(=集団的自衛権行使)を認めるか
 ・TPPを推進するのか
 ・消費税を増やすのか
 ・沖縄の基地をどうするか

日本を一握りの既得権益者から取り戻す必要があります。騙されてはいけません。


電通事件 2015  「厚労省・東京労働局は12月28日(2016年)、電通と自殺した社員の上司を書類送検しました。」

厚労省・東京労働局は12月28日(2016年)、電通と社員を自殺に追い込んだ上司を書類送検しました。



電通・石井直


労基法違反の疑いです。

厚労省は10月から「かとく」(過重労働撲滅特別対策班)による「臨検」を、11月からは強制捜査を実施し、組織的に違法な長時間労働を行わせていた実態が分かったからです。極めて異例な早さです。この事件に関しては厚労省の本気を感じます。

電通は、36協定(労使協定)で決められた残業の上限を超えて社員を働かせた上に、勤務記録には過少申告するように命じていました。

電通の石井直社長は引責辞任することを表明しました。刑事事件で書類送検されることの重みは大きいと言えます。情状酌量を狙って遺族に対して多額の和解金を支払うことになるでしょう。

この事件が今後に与える影響は極めて大きいと思います。「電通事件1991」は民事でしたからその重みは比較になりません。

<民事事件は双方の主張の落としどころを決める裁判ですが、刑事裁判は違法性を問うものだからです>

極めて多くの企業で同様の違法な強制的な過重労働が常態化しており、勤務記録には過少申告するように命じられています。その種の話は精神科のクリニックでは毎日聞きます。その結果多くの社員が自殺しているでしょう。

首を洗い始めた有名企業の社長も多いのではないでしょうか。

心配なのはその反動です。企業は訴えられないような対策を立てるはずです。その矢面に立つのは産業医です。精神に不調をきたして休職している社員の復職のハードルを上げて、復帰直後から通常勤務ができなければ復職させなくするでしょう。

産業医がこれまで以上に企業に取り込まれ、「合法的な首切り」に加担させられる可能が高くなることへの懸念です。多くの産業医は、必ずしも精神疾患を専門とはしていません。

今後の動向は注意深く見守る必要があります。

<今年は仕事で電通の方と仕事をご一緒しました。いかにも電通という服装や振る舞いの若い方々でした。仕事内容によっては新聞記者やマスコミ関係のような裁量労働制に当てはまるようにも感じます。もちろん労使協定を結んだ上でですが…>


オプジーボ薬価が下げられました。

オプジーボの薬価が下げられました。


あまりに高すぎて健康保険制度が破綻するからです。

日本では薬の値段は国が決めています。これは極めて重要なことです。

新しい薬が開発された場合、

  ・似た効き目の薬がある場合には、それと比較して決めます(=類似薬効比較方式)。
  ・類似薬がない場合には、原価計算方式で決めますが、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスの4か国の平均を考慮します。

問題は、アメリカの薬価が異常に高いので平均すると馬鹿高くなってしまう点です。

なぜアメリカの薬価がバカ高いかと言うと、

アメリカ政府には薬価交渉権がないからです。

(2001年に全米最王手の保険会社ウェルポイント社の社員リズ・フォウラーが、医療関係法を管轄する上院の委員会に潜り込んで法の改正に携わり、その2年後にアメリカ政府は価格交渉権を失いました。彼女はその後会社に戻り副社長になりました。by 堤未果「沈みゆく大国」)

ですが、日本は幸い国が薬価を決められるので、今回は薬価を下げることができました。

以前もブログに書きました(「TPPの問題点・・・」)が、

TPPができると、これが不可能になります。

製薬企業は日本が薬価を下げたことによって損害を被ったと訴えることができるようになるからです。

これをISD条項(=投資家対国家間の紛争解決条項)と言い、投資紛争国際解決センター(=世界銀行傘下の機関です)がこの紛争を取り扱います。ところが、これまでにカナダとメキシコは一度もアメリカ企業に勝っていません(勝てない仕組みになっているからです)。

これは明確な国家主権の侵害ですよね。

ですが、日本は憲法98条の第2項によって、憲法より国際法を優先することになっているので、訴えられて負けたら、国内法を改正しなければなりません。

というわけで、TPPが成立するととんでもないことが起きます。もちろんこの影響は医療だけに留まりません。あらゆる分野に及びます。

トランプ氏に対しては毀誉褒貶があると思いますが、TPPの廃止は日本にとって絶対に必要です。新聞はこのことを1行も取り上げません。異様です。トランプ氏への懐柔策が成功すると予測しているのでしょうか。


プロフィール

ドクターサナギ

Author:ドクターサナギ
「あさなぎクリニック」心療内科・精神科・メンタルクリニックの医師です。反田克彦(そりた・かつひこ)と申します。クリニックは山梨県甲府市の蓬沢町にあります。国道20号(甲府バイパス)の近くで、石和や八代(笛吹市)や甲州市からも、大月や都留、南アルプス市や韮崎、北杜市からのアクセスも良好です。臨床心理士によるカウンセリング、うつ病の復職支援施設・リワークポルト、あさなぎカフェも併設されています。

本を読んだり、音楽を聴いたり、昔の映画を見るのが好きです。どうぞよろしく。

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