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「子宮頸がんワクチンについて」 信州大学の池田修一さんが、月間Wedgeを名誉棄損で訴えています。

子宮頸がんワクチンについては、これまで何度もこのブログで書いています。


最初は、推奨する内容を書きました(「子宮頚がんは、若い女性の癌です」2010年06月07日 さなぎ日記・参照)。厚労省が積極的に接種を勧めていたからです。

その骨子は、

<子宮頸がんはワクチン接種で60%防げる。残りの40%は子宮がん検診で防げる。海外では子宮がん検診が盛んなのに、日本の実施率は少ないので、もっと受診する必要がある。(本来は子宮がん検診をするのが筋だけれど)、日本は検診率が低いので、まずワクチンを打ちましょう>でした。

ところがH23年から厚労省は推奨を止めたので、国が推奨を止めたことについてブログに書きました(「子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)について」2014年09月24日・さなぎ日記)。

その骨子は、

<HPVワクチン接種後に、線維筋痛症に似た重い副反応が出る可能性があるので国は摂取の推奨を止めた>でした。

その後、「線維筋痛症(FMS)と複合性局所疼痛症候群(CRPS)」(2016年05月30日・さなぎ日記)の中で、信州大学の池田修一さんがHPVワクチンとCRPS(複合性局所疼痛症候群)とPOTS(体位性起立性頻拍症候群)との関連を論じていることに関して言及しました(個人的な感想に過ぎませんが)。

厚労省は、子宮頸がんワクチンの副反応についての研究班を作り、因果関係を調べさせました。

その結果、研究班(池田班)は、「子宮頸がんワクチンを打ったマウスの脳に異常が発見されたので今後その理由についてのメカニズムを解明したい」という中間報告を発表しました。

その発表に関して、月刊誌「Wedge」が捏造だと言う記事を載せました。

それを受けて、厚労省は研究班の班長である池田修一教授が所属する大学である信州大学に調査するように依頼し、その結果捏造はなかったという発表がなされました。

もっとも、「捏造はなかったけれど、プレリミナリーな研究結果を証明された事実のように発表するのは研究者としての資質に欠ける」、というような言説が流布しています。その結果、池田教授は研究者としての命を絶たれようとしています。

以上がこれまでの事実経過です。

以下は個人的な感想です。

この一連の流れを眺めた時に、なんだかとってもいやーーな気がしました。どこかとても不自然な気がしました。当初は僕の直感に過ぎませんでしたが、それは杞憂ではなかったと今は思っています。

研究論文に対しては、その反対意見は別の研究ですればいいのに、雑誌がセンセーショナルに取り上げた点が奇妙でした。しかも取り上げたのは、政府寄りとされている雑誌です。

もしも池田班の研究結果が厚労省(国家)の意向に沿ったものであったなら、wedgeにこのような記事は出なかっただろうと思いました。

月刊誌「Wedge」は、その後専門の調査によって「捏造はない」と発表された内容について、きちんと検証することなく捏造だと決めつけて記事にしたのですから、結果として研究班の名誉を傷つけたと言えます。

ワクチンの危険性が指摘されて、現に厚労省が接種の推奨をやめているという事実がある以上、研究の目的はワクチンにはどんな危険があるか、そのあらゆる可能性を調べることです。

「ワクチンが安全だ」ということを言うのには、慎重な上にも慎重な議論が必要です。ですが、ワクチンに危険な可能性があると言う場合には、一例報告でも事足ります。それが科学者の一般的な考えだと言えます。水俣病がそうだったように。

まだ分かってない原因を探るのですから、わずかでも可能性のあることは徹底的に検証することが必要です。にもかかわらず、マウスを使った誰もがプレリミナリーと分かる研究を報告をして捏造と記事にされたら、多くの科学者は萎縮してしまい研究を止めるでしょう(おそらくそれが雑誌に載せた人達の目的です)。

<「福島で甲状腺癌が多発しているのは原発事故に関係ない」と証明するためには本来は膨大な研究が必要です。一方関係のある可能性がある言う場合は少数例でも構いませんよね。こちらもまったく反対のことが行われています>

「マウスの脳に異常が起きた」と発表することが、「子宮頸がんワクチンを接種すると人間の脳に異常が起きた」ことの証明にならないのは自明です。その証明をしたと研究班が主張するはずがないことは当然でしょう。そんなことを一流の研究者達が主張するはずがありません。

<「ケタミンがうつ病に対して即効性があるという論文や、「ベンゾジアゼピンは辺縁系のドパミンを増やすので依存性がある」という研究はマウスを使った実験ですが、ネイチャーなどの有名雑誌に発表されています。だからと言ってそれが人間にそのまま当てはまるとは当然言っていません。そんなことは当然なので。マスコミに発表していいのは完全に証明した場合だけだ、などと言われたら誰も何も言えなくなります>

子宮頸癌は適切な検査をすれば防ぐことのできる病気です。諸外国に比べてめて極めて少ない検査率を上げれば子宮がんは防げるわけです。もちろん副作用もなく。とすれば、厚労省が進めるべき子宮頸がん対策は、子宮頸がんの検査率をげることでしょう。危険かもしれないワクチン接種の再開を早急に進めるのではなく。

以下は単なる推測に過ぎません。

子宮頸がんワクチンは1000億円もの税金をつぎ込む事業でした。製薬企業は莫大な利益を得られます。言ってみれば公共事業のようなものです。

さて、月刊誌WedgeはJR東海の雑誌です。

JR東海に君臨する代表取締役名誉会長の葛西敬之氏(76才)は、

<「代表取締役名誉会長」という肩書を初めて見ました。まるで独裁者を思わせる肩書じゃないですかね)>

第1次安倍内閣の国家公安委員(2006年~2011年)、教育再生会議委員を務めていました。いわば安倍晋三首相のブレーンです。

葛西敬之氏は、「NHKの会長は、JR東海の人事の一環だ」と公言しています(「選択」2013年10月号)。

WEDGEは、原発再稼働を進める特集を組んでいます。これはJR東海の葛西敬之会長の意向だと言われています。安倍晋三氏の意を汲んでのことでしょう。子宮頸がんワクチン再開と原発再稼働には同じシナリオの存在を感じます。

さて、TPPが成立すると、日本は製薬企業から訴えれらるでしょう(まず間違いなく)。世界の多くの国で使われている予防接種を日本が推奨していないことで不利益を被ったと。

その場合には日本はまず勝ち目はありません(「TPPの問題点は、多国籍企業が国家主権を侵犯することです(アメリカ以外の」)参照。)。

以下は妄想です。

Wedgeの記事を書いたのは、元アメリカの製薬企業でワクチンに関する広報業務を行っていた女性医師です。アメリカで薬の値段を製薬企業が自由につけられるというとんでもない法律を作る際に、製薬企業から刺客として送り込まれたのも女性でした。日本の防衛大臣もそうです。女性は反対されにくいと踏んでいるのかもしれません。

<巨大マスコミは沈黙を守るでしょう。この訴訟に対しては有形無形の妨害があると思いますが、池田修一さんには頑張って欲しいです>



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ドクターサナギ

Author:ドクターサナギ
「あさなぎクリニック」心療内科・精神科・メンタルクリニックの医師です。反田克彦(そりた・かつひこ)と申します。クリニックは山梨県甲府市の蓬沢町にあります。国道20号(甲府バイパス)の近くで、石和や八代(笛吹市)や甲州市からも、大月や都留、南アルプス市や韮崎、北杜市からのアクセスも良好です。臨床心理士によるカウンセリング、うつ病の復職支援施設・リワークポルト、あさなぎカフェも併設されています。

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