血液型と性格

京都文教大学の縄田さんが血液型と性格について調べました。
これまでにも同様の調査が繰り返して行われ、血液型と性格との関連は否定されていますが、
それをさらに大きな規模(無作為標本抽出で日本とアメリカから合計10000人以上)で追試した結果です。
結果
・68項目の質問のうち65項目で有意差なし。
・有意差のあった3項目の、一番有意差がある項目で血液型の関与は0.3%(=ほぼゼロ)
これは、血液型と性格に関連性がないというエビデンスの決定版と言えるでしょう。
<「血液型と性格の無関連性――日本と米国の大規模社会調査を用いた実証的論拠」(2014年 心理学研究)――縄田 健悟>
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興味深いのは、血液型と性格の関連にはまったくエビデンスがないのに、これだけ日本では多くの方が信じているという点です。
小さい頃から「お前はB型だから・・・」と言われていると、そんな気がしてくるのでしょうか。
「あなたはお姉さんなんだから、・・・・・」と言われて育つと、お姉さんぽくなるように(反発して反対の性格になる人もいるでしょうが)。刷り込み(=インプリンティング)のような効果です。
帰国子女は遺伝的には日本人ですが、外国人みたいですよね。
「お前は優しい子だ」、「お前は賢い」、「木登りが上手だ」とおだてて育てると、そうなるんじゃないかでしょうか。
一方、
小さい頃から「空気が読めない。発達障害じゃないか・・・・・・」と言われ続けて育つと、「僕はアスペルガーに違いない」、「ADHDに違いない」と思いこむようになるかも。
ご自分で発達障害を疑ってクリニックに来る方で、発達障害ではない方も多いです(ご家族が疑う場合も同様です)。
血液型の方はお遊びなのでそれほど害がありませんが、発達障害の方は少々問題だと思います。
<ちなみに僕はB型で、典型的だと言われます。なので、少々羽目を外しても大目に見てもらえます。血液型と性格に関しては当初から懐疑的でしたが>
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