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ロボットが作る未来は明るいでしょうか?

人間の歴史は、


いかにしてロボットに仕事を肩代わりさせて人間が楽をするかという歴史です。

今なら甲府からあずさに乗れば1時間半で新宿に着きますが、18世紀に蒸気機関が発明されなければ、歩くか馬に乗るかでした。一体何日かかったでしょう。もちろん整備された道はありませんでした。

携帯電話や固定電話や電報が発明される前は、狼煙をあげたり早馬を走らせたりするしかありませんでした。

電動ミルがなくても手動ミルを使えばコーヒー豆が挽けますが、大量だと大変ですよね。そば粉を挽く石臼を回す水車だって一種のロボットです。

人間は知恵を使ってロボットを開発することで、あくせく働かなくても生活ができるようになりました。昔とは比べられないほど楽な生活です。

ちょっと昔は、おばあさんが川に洗濯に行ったり、おじいさんが山に芝刈りに行っていました。

ピンと来ない方は以下を想像してください。

その昔は、一膳のほかほかご飯を作るのにどれだけの時間がかかったことか。

現代のわれわれは、レトルトご飯をチンすれば食べられます。あるいはお米を研いで、炊飯器に入れて、スイッチを入れれば。

特別に手間をかける人でも竈の火を起こして、土鍋で炊けます。お米を自分で精米してもたかが知れています。

お米を自分で作る農家の方でも、田植えや稲刈りは機械が助けてくれます。

ということで、ロボットが作る未来は人間の生活を楽にする方向で進んでいます。

ここまでは良かった(異論はあるでしょうが)と言っていいと思います。ロボットが人間の肉体労働の肩代わりをしてくれる段階までは。

これから大きな問題になるのは人工知能です。人間の脳のロボット化です。

おそらく今後は将棋で人間はコンピュータに勝つことはできなくなるでしょう。これは「限りのある問題」(=閉じた世界)だからです。閉じた世界ではアルゴリズムが作れます。コンピュータの得意分野です。

もっとも、限りのない問題を(現在はまだ)コンピュータは解くことができません。倫理的な問題などがそうです。人工知能の実験が中止されたのもそれだからです(「ヒトラーは間違ってない」)。

で、「ロボットと人間の共存する社会がどんな方向に進んで行くか」に極めて重要なのは、

「ロボットが自由意志を持つことができるか」、

です。

これは、「意識とは何か」という極めて重要で難解な問題を含んでいます。たとえば、

 ・どうして私たちの頭の中には意識というものが存在するのか。これは「わたし」はどうしてあるのかというような、デカルトが悩んだ問題です。

 ・意識によって最終的に意思決定するより前に、脳によって行動は決められているという実験があります(「やろうとする7秒前に、脳はやることを決めています」。ベンジャミン・リベットの準備電位と意図の関係)。

 ・そもそも脳の回路によって「わたし」という体験は作られるのか。
  ・だとすると、「わたし」という体験は脳の回路からどのように出来上がって来るのか。
  ・だとすると、いずれコンピュータも「わたし」という体験が出来上がるのか。

というような難問です。

確実なことが言えない場合には疑っておく(=方法的懐疑)という姿勢が大切だと思います。魂とか霊魂だって完全に否定されたわけではないですよね。

はたしてコンピュータは心を持つようになるのでしょうか。それを見極める前にAIの開発は加速度的に進むと思います。

脳の回路によって「わたし」が作り出されないことを願っていますが、作り出されると考える方が合理的なように思います。人類の後に地球を支配するのはコンピュータかも知れないと思うようになりました。

<養老孟司さんが担当する毎日新聞の「今週の本棚」の書評を読みました。「<わたし>は脳に操られているのか」(byエリエザー・スタンバーグ)という本の書評です。養老さんは書評を受けるかどうか迷ったそうです。「意識」に科学的な定義がないからです。でも受けたのは、極めて重要な問題だと感じたからでしょう>



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ドクターサナギ

Author:ドクターサナギ
「あさなぎクリニック」心療内科・精神科・メンタルクリニックの医師です。反田克彦(そりた・かつひこ)と申します。クリニックは山梨県甲府市の蓬沢町にあります。国道20号(甲府バイパス)の近くで、石和や八代(笛吹市)や甲州市からも、大月や都留、南アルプス市や韮崎、北杜市からのアクセスも良好です。臨床心理士によるカウンセリング、うつ病の復職支援施設・リワークポルト、あさなぎカフェも併設されています。

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