さなぎ日記:あさなぎクリニック心療内科のブログです。こころの健康、コミュニケーション、おいしいお店や、映画のことも。

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双極性障害の治療について

双極性障害の治療について サムネイル画像
双極性障害の治療についてあさなぎクリニックの患者さん(開院以来のデータです)について調べたところ、初診患者の7.3%でした。これは統合失調症の2倍強です。男性248人 女性219人でほぼ同数。初診患者数は女性は男性の約2倍であることを考えると、男性が多い傾向があるように思います(というか性差がないということでしょう)。年齢は10代後半~90代までと多岐にわたります。重篤度に関しては、双極1型(躁状態が重篤)に比べ...全文を表示
双極性障害の治療について


あさなぎクリニックの患者さん(開院以来のデータです)について調べたところ、

初診患者の7.3%でした。これは統合失調症の2倍強です。

男性248人 女性219人でほぼ同数。初診患者数は女性は男性の約2倍であることを考えると、男性が多い傾向があるように思います(というか性差がないということでしょう)。

年齢は10代後半~90代までと多岐にわたります。

重篤度に関しては、双極1型(躁状態が重篤)に比べて、双極2型(躁状態が軽症)の割合が多く、気分安定薬を処方するために、双極スペクトルの方にも双極性障害の診断をつけているケースも少なくありません。

診断に関しては、DSM5で双極性障害の診断が広くなったこともあり(これは早い段階での気分安定薬の投与のメリットを考えているのでしょう)、

過眠、過食が目立ち、気分反応性や精神運動抑制が強い(鉛様麻痺)非定型うつ病の方で、双極性障害の遺伝負因がある場合には双極性障害の診断をつけているケースがあります(厳密に言うとオーバーダイアグノーシスだと思いますが)。

治療薬(気分安定薬)に関しては、

・ラモトリギン:335人(♂167≒♀168)
・炭酸リチウム:93人(♂54>♀39)

ラモトリギンの双極性障害の再発・再燃抑制への適応追加は、2011年6月なので当院の開院(2011年7月)とほぼ同時期です。

妊娠の際にも使いやすいという点で、女性でラモトリギンがやや多く使用しているように思います。

個人的には、皮膚症状が出ない方は原則としてラモンを使用しています。血中濃度を測定しなくて良い点と、再発防止効果が際立つケースがかなりあるからです。

問題点は、気分安定薬によって病相の再燃が防止できないケースがあること、

うつ状態が遷延するケースが少なくないことでしょうか。

双極性うつには、SSRI、SNRIなどに加えて、抗精神病薬が適応になっていますが、

クエチアピンは眠気が、オランザピンは代謝系の副作用が気になります。ルラシドンはヒスタミンH1がないので使いやすかもしれません(が評価はこれからです),

また、適応はないですが、アリピプラゾールの少量(1ミリ程度)投与も効果があると個人的には思います。

病識のない躁状態の治療はクリニックでは困難です。軽躁状態の場合は、オランザピンを主に使用しています。個人的にはアリピプラゾールはあまり使用していません。炭酸リチウムを併用することもあります。

<双極性障害に関する、付け焼刃その2でした>

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双極性障害の治療について


あさなぎクリニックの患者さん(開院以来のデータです)について調べたところ、

初診患者の7.3%でした。これは統合失調症の2倍強です。

男性248人 女性219人でほぼ同数。初診患者数は女性は男性の約2倍であることを考えると、男性が多い傾向があるように思います(というか性差がないということでしょう)。

年齢は10代後半~90代までと多岐にわたります。

重篤度に関しては、双極1型(躁状態が重篤)に比べて、双極2型(躁状態が軽症)の割合が多く、気分安定薬を処方するために、双極スペクトルの方にも双極性障害の診断をつけているケースも少なくありません。

診断に関しては、DSM5で双極性障害の診断が広くなったこともあり(これは早い段階での気分安定薬の投与のメリットを考えているのでしょう)、

過眠、過食が目立ち、気分反応性や精神運動抑制が強い(鉛様麻痺)非定型うつ病の方で、双極性障害の遺伝負因がある場合には双極性障害の診断をつけているケースがあります(厳密に言うとオーバーダイアグノーシスだと思いますが)。

治療薬(気分安定薬)に関しては、

・ラモトリギン:335人(♂167≒♀168)
・炭酸リチウム:93人(♂54>♀39)

ラモトリギンの双極性障害の再発・再燃抑制への適応追加は、2011年6月なので当院の開院(2011年7月)とほぼ同時期です。

妊娠の際にも使いやすいという点で、女性でラモトリギンがやや多く使用しているように思います。

個人的には、皮膚症状が出ない方は原則としてラモンを使用しています。血中濃度を測定しなくて良い点と、再発防止効果が際立つケースがかなりあるからです。

問題点は、気分安定薬によって病相の再燃が防止できないケースがあること、

うつ状態が遷延するケースが少なくないことでしょうか。

双極性うつには、SSRI、SNRIなどに加えて、抗精神病薬が適応になっていますが、

クエチアピンは眠気が、オランザピンは代謝系の副作用が気になります。ルラシドンはヒスタミンH1がないので使いやすかもしれません(が評価はこれからです),

また、適応はないですが、アリピプラゾールの少量(1ミリ程度)投与も効果があると個人的には思います。

病識のない躁状態の治療はクリニックでは困難です。軽躁状態の場合は、オランザピンを主に使用しています。個人的にはアリピプラゾールはあまり使用していません。炭酸リチウムを併用することもあります。

<双極性障害に関する、付け焼刃その2でした>

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