さなぎ日記:あさなぎクリニック心療内科のブログです。こころの健康、コミュニケーション、おいしいお店や、映画のことも。

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「コンプレックスについて」   LIFE+1 2020年10月19日オンエア 

「コンプレックスについて」   LIFE+1 2020年10月19日オンエア  サムネイル画像
「コンプレックスについて」   LIFE+1 2020年10月19日オンエア (話し足りなかったところなどを20%ほど加筆します)コンプレックスって?「コンプレックス」という言葉ですけれど、ちょっと混乱しています。というか3つの異なった意味があるんです。それについてまず説明しますね。まず、一つ目が劣等感(≒劣等コンプレックス=劣等複合)です。他の人より容姿が劣っているとか、学歴が見劣りすることに引け目を感じる、とい...全文を表示
「コンプレックスについて」   LIFE+1 2020年10月19日オンエア 

(話し足りなかったところなどを20%ほど加筆します)

コンプレックスって?

「コンプレックス」という言葉ですけれど、ちょっと混乱しています。というか3つの異なった意味があるんです。それについてまず説明しますね。

まず、一つ目が劣等感(≒劣等コンプレックス=劣等複合)です。他の人より容姿が劣っているとか、学歴が見劣りすることに引け目を感じる、というようなことがそうです。多くの人はコンプレックスというとこの意味を思い浮かべると思います。

もう一つ、よく使われるのが、例えばマザコンやロリコンと言う時のコンプレックスです。マザーコンプレックスとかロリータコンプレックスのことですね。この場合のコンプレックスは、あるものが異常に好きだということです。別の言葉で言うならば、フェティシズム、フェチのことです。これは特定の人や体のパーツや、物に対して性的に興奮することです。靴や革製品やゴムなどのラバーだったり、指や足や胸などが有名です。

もう一つは、コンプレックスには精神分析で使われる「複合」という本来の意味があって、一見関係がなさそうな、ある事柄とある感情が複合している場合のことで、ちょっと専門的です。

「エディプスコンプレックス」が有名です。これは、小さな男の子がお母さんとずっと一緒にいたいけれど、お父さんが二人の仲に割って入ってきて、お父さんは怖いからお母さんのことは諦める、という男の子の葛藤のことです。

まず、コンプレックスには3つの異なった意味があるということを頭に入れてください。

では、話を元に戻しますね。今回は、劣等感と言う意味でのコンプレックスについてお話しますね。

日本人は劣等コンプレックスにとても馴染みがあります。と言うのも、「和をもって貴しとなす」と言われているように、周りの人と同じ言動をすることに価値があると考える民族なので、周りの人と自分を比べることが習慣になっているからです。劣等感は、誰かと自分を比べることで生まれる気持ちなんですよね。

これは、元々はアドラーという精神科医が研究して広めた言葉なんですが、日本人の心性にピッタリ合ったので広まったのでしょう。

もっともアドラーによると、コンプレックスは必ずしも悪いものではなくて、「コンプレックスを克服することで人は成長する」と言っているんです。

「嫌われる勇気」という本がありますよね。大ベストセラーになりました。これはアドラー理論をもとに書かれています。

アドラーのユニークなところはどこかというと、アドラーより前の精神科医は劣等感の原因探しをしていたんです(フロイトなど)。どうしてこんな劣等感を持つようになったかと。たとえば、強迫性障害になる人は、トイレットトレーニングを厳しくしすぎたとか(違うと思いますが)。

ですが、原因が分かってもコンプレックスはなくならないんですよ。たとえば、交通事故で怪我をした人が、なぜ事故を起こしたかをいくら詳しく調べても怪我は治りませんよね。アドラーは、いくら原因を調べても怪我は治らない、それより大事なのはケガを治療することが大切だと、と考えたわけです。この方がずっと現実的で分かり易いですよね。

ここで、原因探しの方を原因論といい、アドラーの考え方は目的論と言います。

目的論というのは、「目標を定めて、それを実現する方法を考えて、実行する」という、とても現実的な考え方です。

僕の考えはかなり目的論寄りですが、原因論的な考えも重要だと思います。あさなぎクリニックでは僕は目的論的な治療を主に行い、臨床心理士は原因論的なアプローチをしています。

劣等感を抱きやすい人の特徴

劣等感って、誰でも持とうとすれば持てるんです。要するに誰と比べるかですからね。日本で一番足が速い人だって、世界一足の速い人と比べれば劣等感を覚えることは可能でしょうし。

劣等感を抱きやすい人は、自分のことが嫌いな人です。自分は劣っていると理由もなく思い込んでいて、それを証明するために、わざわざ自分より優れた人と比べてやっぱり自分はダメだと確認するんです。これは悪い癖のようなもので、間違った考えです。

人がミスをした時に必要以上に攻撃する人は、実は自分自身が劣等感を感じている人です。パワハラをのは、部下を怒ることで、自分の方が偉いと確認しなくては安心できない人なんです。劣等感を必死に隠している人なんです。劣等感のない人は他人の欠点を責めません。無意味というか逆効果と言うことが分かっていますからね。

自慢話ばかりしている人も劣等感が強い人です。そうやって劣等感を隠しているんです。
過度に自分を卑下する人もそうです。自虐するによって、相手からの攻撃を防ごうとしているのです。

小さい頃に、誰かと比べられて育った人もそうなります。「○○ちゃんは、もっと勉強ができる」とか。

コンプレックスとの向き合い方

いくつか方法があります。

正攻法としては、欠点を努力して克服するという方法があります。これは、個人的にはあまり効率が良くないように思います。苦手を克服するより、得意なことを伸ばす方がずっと効率がいいと思います。

それよりも、変えられないものは受け入れて、得意な分野を伸ばす方がいいと思います。
生まれつき目が見えない人は、そのことは受け入れて、それ以外の長所を伸ばす。スティービーワンダーやピアニストの辻井伸行さんのように。

欠点と思えることを、武器にする。背が高いことがコンプレックスでいつも背をかがめている女性は、むしろヒールを履いて背の高さをアピールする。

そして、一見欠点と思われていることって、実は欠点じゃないことも多いんですよ。優秀な成績を上げる営業の多くは、実はあまり風采の上がらない人が多いです。イケメンや美人は反感を買う場合もあるし、派手なイメージを持たれることも多いのからです。それにイケメンと美人だけでは、映画は作れませんよね。

他人と比べるのを止めることを止めることも重要です。自分の評価を他人に頼るのではなく、自分の評価は自分でするようにするわけです。それに実際には、自分より劣っている人が大勢いることに気づくことが大切です。要は誰と比べるかが問題ですからね。

自分なんか大事にしてくれる人なんかいない、と思うっている人は、むしろ自分の方から他人に優しくすればいいと思います。偽善的に感じたり、自己満足にように思えたりしてボランティアから距離を取る人もいますが、実際にやってみれば相手に感謝されて、自己肯定感は高まります。

あと、課題の分離と言うのですが、自分でコントロールできる課題だけに取り組んで、他人の課題は他人に任せることが重要です。他人がどう考えるかはコントロールできないので、それに関しては放っておきます。悪口を言う人もいるし、僕のことを嫌いな人もいますが、それに対していちいちやきもきしても仕方ありません。

 
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「コンプレックスについて」   LIFE+1 2020年10月19日オンエア 

(話し足りなかったところなどを20%ほど加筆します)

コンプレックスって?

「コンプレックス」という言葉ですけれど、ちょっと混乱しています。というか3つの異なった意味があるんです。それについてまず説明しますね。

まず、一つ目が劣等感(≒劣等コンプレックス=劣等複合)です。他の人より容姿が劣っているとか、学歴が見劣りすることに引け目を感じる、というようなことがそうです。多くの人はコンプレックスというとこの意味を思い浮かべると思います。

もう一つ、よく使われるのが、例えばマザコンやロリコンと言う時のコンプレックスです。マザーコンプレックスとかロリータコンプレックスのことですね。この場合のコンプレックスは、あるものが異常に好きだということです。別の言葉で言うならば、フェティシズム、フェチのことです。これは特定の人や体のパーツや、物に対して性的に興奮することです。靴や革製品やゴムなどのラバーだったり、指や足や胸などが有名です。

もう一つは、コンプレックスには精神分析で使われる「複合」という本来の意味があって、一見関係がなさそうな、ある事柄とある感情が複合している場合のことで、ちょっと専門的です。

「エディプスコンプレックス」が有名です。これは、小さな男の子がお母さんとずっと一緒にいたいけれど、お父さんが二人の仲に割って入ってきて、お父さんは怖いからお母さんのことは諦める、という男の子の葛藤のことです。

まず、コンプレックスには3つの異なった意味があるということを頭に入れてください。

では、話を元に戻しますね。今回は、劣等感と言う意味でのコンプレックスについてお話しますね。

日本人は劣等コンプレックスにとても馴染みがあります。と言うのも、「和をもって貴しとなす」と言われているように、周りの人と同じ言動をすることに価値があると考える民族なので、周りの人と自分を比べることが習慣になっているからです。劣等感は、誰かと自分を比べることで生まれる気持ちなんですよね。

これは、元々はアドラーという精神科医が研究して広めた言葉なんですが、日本人の心性にピッタリ合ったので広まったのでしょう。

もっともアドラーによると、コンプレックスは必ずしも悪いものではなくて、「コンプレックスを克服することで人は成長する」と言っているんです。

「嫌われる勇気」という本がありますよね。大ベストセラーになりました。これはアドラー理論をもとに書かれています。

アドラーのユニークなところはどこかというと、アドラーより前の精神科医は劣等感の原因探しをしていたんです(フロイトなど)。どうしてこんな劣等感を持つようになったかと。たとえば、強迫性障害になる人は、トイレットトレーニングを厳しくしすぎたとか(違うと思いますが)。

ですが、原因が分かってもコンプレックスはなくならないんですよ。たとえば、交通事故で怪我をした人が、なぜ事故を起こしたかをいくら詳しく調べても怪我は治りませんよね。アドラーは、いくら原因を調べても怪我は治らない、それより大事なのはケガを治療することが大切だと、と考えたわけです。この方がずっと現実的で分かり易いですよね。

ここで、原因探しの方を原因論といい、アドラーの考え方は目的論と言います。

目的論というのは、「目標を定めて、それを実現する方法を考えて、実行する」という、とても現実的な考え方です。

僕の考えはかなり目的論寄りですが、原因論的な考えも重要だと思います。あさなぎクリニックでは僕は目的論的な治療を主に行い、臨床心理士は原因論的なアプローチをしています。

劣等感を抱きやすい人の特徴

劣等感って、誰でも持とうとすれば持てるんです。要するに誰と比べるかですからね。日本で一番足が速い人だって、世界一足の速い人と比べれば劣等感を覚えることは可能でしょうし。

劣等感を抱きやすい人は、自分のことが嫌いな人です。自分は劣っていると理由もなく思い込んでいて、それを証明するために、わざわざ自分より優れた人と比べてやっぱり自分はダメだと確認するんです。これは悪い癖のようなもので、間違った考えです。

人がミスをした時に必要以上に攻撃する人は、実は自分自身が劣等感を感じている人です。パワハラをのは、部下を怒ることで、自分の方が偉いと確認しなくては安心できない人なんです。劣等感を必死に隠している人なんです。劣等感のない人は他人の欠点を責めません。無意味というか逆効果と言うことが分かっていますからね。

自慢話ばかりしている人も劣等感が強い人です。そうやって劣等感を隠しているんです。
過度に自分を卑下する人もそうです。自虐するによって、相手からの攻撃を防ごうとしているのです。

小さい頃に、誰かと比べられて育った人もそうなります。「○○ちゃんは、もっと勉強ができる」とか。

コンプレックスとの向き合い方

いくつか方法があります。

正攻法としては、欠点を努力して克服するという方法があります。これは、個人的にはあまり効率が良くないように思います。苦手を克服するより、得意なことを伸ばす方がずっと効率がいいと思います。

それよりも、変えられないものは受け入れて、得意な分野を伸ばす方がいいと思います。
生まれつき目が見えない人は、そのことは受け入れて、それ以外の長所を伸ばす。スティービーワンダーやピアニストの辻井伸行さんのように。

欠点と思えることを、武器にする。背が高いことがコンプレックスでいつも背をかがめている女性は、むしろヒールを履いて背の高さをアピールする。

そして、一見欠点と思われていることって、実は欠点じゃないことも多いんですよ。優秀な成績を上げる営業の多くは、実はあまり風采の上がらない人が多いです。イケメンや美人は反感を買う場合もあるし、派手なイメージを持たれることも多いのからです。それにイケメンと美人だけでは、映画は作れませんよね。

他人と比べるのを止めることを止めることも重要です。自分の評価を他人に頼るのではなく、自分の評価は自分でするようにするわけです。それに実際には、自分より劣っている人が大勢いることに気づくことが大切です。要は誰と比べるかが問題ですからね。

自分なんか大事にしてくれる人なんかいない、と思うっている人は、むしろ自分の方から他人に優しくすればいいと思います。偽善的に感じたり、自己満足にように思えたりしてボランティアから距離を取る人もいますが、実際にやってみれば相手に感謝されて、自己肯定感は高まります。

あと、課題の分離と言うのですが、自分でコントロールできる課題だけに取り組んで、他人の課題は他人に任せることが重要です。他人がどう考えるかはコントロールできないので、それに関しては放っておきます。悪口を言う人もいるし、僕のことを嫌いな人もいますが、それに対していちいちやきもきしても仕方ありません。

 
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