さなぎ日記:あさなぎクリニック心療内科のブログです。こころの健康、コミュニケーション、おいしいお店や、映画のことも。

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ゲーム依存症について 「ネット依存外来の9割がゲーム依存症での受診、平均年齢は19歳」 by 樋口進さん(国立病院機構久里浜医療センター院長)

ゲーム依存症について 「ネット依存外来の9割がゲーム依存症での受診、平均年齢は19歳」 by 樋口進さん(国立病院機構久里浜医療センター院長) サムネイル画像
ゲーム依存症は、2019年5月に改正された、WHO診断分類(ICD-11)に、ゲーム障害として追加されて、疾患としてと認定されました。ネット依存外来を行っている樋口進さん(国立病院機構久里浜医療センター院長)によると、久里浜医療センターのネット依存外来には年間延べ1,500人が受診し、その9割がゲーム依存症とのことです。平均年齢は19歳で、その8~9割を男性で、中高生の男子たちがもっとも多く、そのほとんどがオンラ...全文を表示
ゲーム依存症は、


2019年5月に改正された、WHO診断分類(ICD-11)に、ゲーム障害として追加されて、疾患としてと認定されました。

ネット依存外来を行っている樋口進さん(国立病院機構久里浜医療センター院長)によると、

久里浜医療センターのネット依存外来には年間延べ1,500人が受診し、その9割がゲーム依存症とのことです。

平均年齢は19歳で、その8~9割を男性で、中高生の男子たちがもっとも多く、

そのほとんどがオンラインゲームです。

ゲーム依存症の定義 (ICD-11 )は、

・ゲームのコントロールができない
・ゲームを最優先する
・問題が起きていてもゲームを続ける
・ゲーム行動を悩む。または個人、家族、社会での務めが果たせない。
・この4項目が12か月以上続く。

オンラインゲームは深夜に盛り上がり、興奮するので、眠れなくなり、昼夜逆転の生活になり、学校や仕事に行けず、成績が落ち、仕事を首になります。

ゲーム依存の原因は、

「理性」をつかさどり、人間の行動をコントロールする前頭前野よりも、「本能」をつかさどる大脳辺縁系が優勢となるからです。

ゲームによって、快感をつかさどる側坐核のドパミンが増えるのです。

依存が進むと前頭前野の機能が下がり、本能コントロールできなくなり、

また同レベルの刺激では満足できなくなります(=報酬欠乏)。

未成年の人は、前頭前野が未発達なのでゲーム依存になりやすく、

ご飯も食べず、睡眠も削ってゲームを続け、学校を休み、栄養失調となり、やめるように言われると、物を壊したり、家族に暴力を振るうこともあります。

ゲーム依存症になる人の特徴は、

コミュニケーションが苦手で、自己評価が低い人です。そんな人は、簡単に達成感を得られ、オンラインの仲間からの称賛されるゲームという仮想世界から抜け出せなくなるのです。

依存症を克服するためには、

依存対象の刺激から遠ざけることがとても重要です。

依存には「cue(キュー)刺激」があります。これは、「依存対象を連想させる刺激」に対する脳の過剰な反応です。

たとえば、アルコール依存の人にお酒のボトルを見せると飲みたくなります。これは、cue刺激によってドーパミンが分泌されるからです。

久里浜医療センターでの治療は2か月間の任意入院が原則です。

家庭では「ノースマホ時間」が大事です。別の趣味を持ったり、リアルな友達を作ることも重要です。新しい生きがい、新しい自分を作るのです。

ゲーム依存の治療に関しては、実はほとんど経験はありませんが、依存一般の治療から類推すると、

アルコール依存症の治療に用いられる「外在化」という技法が有効なように思います。

悪いのはゲームをする人ではなく、ゲーム依存という病気だとして、問題をその人の外に求め(=外在化)、本人と家族と治療者が共同で治療していくわけです。

もっとも、ゲームはギャンブルのように年齢によって禁じられていないので、子供の場合にはスマホに接する時間を減らすことも必要でみたいです。

ネット・ゲーム依存症対策条例が香川県で可決されました。賛否はあるでしょうが、パチンコが18才歳未満は禁じられているのですから、ゲームにも規制が必要だと思います。

(精神科医としてはパチンコを禁じるのは、射幸心を煽るからというより、依存性があるからだと思います)

極めて多くの患者さんがいることが想定されていますが、問題はギャンブル依存症と同様に医療機関を訪れる人が少ないこと、専門の医療機関が少ないことです。


<ゲーム依存の大きな問題は、ギャンブル依存と同様に、まず心療内科の外来に来ないこと、専門の治療機関も少ないことです。コロナで家で過ごすお子さんは、スマホに接する機会が増えるので注意が必要です>

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ゲーム依存症は、


2019年5月に改正された、WHO診断分類(ICD-11)に、ゲーム障害として追加されて、疾患としてと認定されました。

ネット依存外来を行っている樋口進さん(国立病院機構久里浜医療センター院長)によると、

久里浜医療センターのネット依存外来には年間延べ1,500人が受診し、その9割がゲーム依存症とのことです。

平均年齢は19歳で、その8~9割を男性で、中高生の男子たちがもっとも多く、

そのほとんどがオンラインゲームです。

ゲーム依存症の定義 (ICD-11 )は、

・ゲームのコントロールができない
・ゲームを最優先する
・問題が起きていてもゲームを続ける
・ゲーム行動を悩む。または個人、家族、社会での務めが果たせない。
・この4項目が12か月以上続く。

オンラインゲームは深夜に盛り上がり、興奮するので、眠れなくなり、昼夜逆転の生活になり、学校や仕事に行けず、成績が落ち、仕事を首になります。

ゲーム依存の原因は、

「理性」をつかさどり、人間の行動をコントロールする前頭前野よりも、「本能」をつかさどる大脳辺縁系が優勢となるからです。

ゲームによって、快感をつかさどる側坐核のドパミンが増えるのです。

依存が進むと前頭前野の機能が下がり、本能コントロールできなくなり、

また同レベルの刺激では満足できなくなります(=報酬欠乏)。

未成年の人は、前頭前野が未発達なのでゲーム依存になりやすく、

ご飯も食べず、睡眠も削ってゲームを続け、学校を休み、栄養失調となり、やめるように言われると、物を壊したり、家族に暴力を振るうこともあります。

ゲーム依存症になる人の特徴は、

コミュニケーションが苦手で、自己評価が低い人です。そんな人は、簡単に達成感を得られ、オンラインの仲間からの称賛されるゲームという仮想世界から抜け出せなくなるのです。

依存症を克服するためには、

依存対象の刺激から遠ざけることがとても重要です。

依存には「cue(キュー)刺激」があります。これは、「依存対象を連想させる刺激」に対する脳の過剰な反応です。

たとえば、アルコール依存の人にお酒のボトルを見せると飲みたくなります。これは、cue刺激によってドーパミンが分泌されるからです。

久里浜医療センターでの治療は2か月間の任意入院が原則です。

家庭では「ノースマホ時間」が大事です。別の趣味を持ったり、リアルな友達を作ることも重要です。新しい生きがい、新しい自分を作るのです。

ゲーム依存の治療に関しては、実はほとんど経験はありませんが、依存一般の治療から類推すると、

アルコール依存症の治療に用いられる「外在化」という技法が有効なように思います。

悪いのはゲームをする人ではなく、ゲーム依存という病気だとして、問題をその人の外に求め(=外在化)、本人と家族と治療者が共同で治療していくわけです。

もっとも、ゲームはギャンブルのように年齢によって禁じられていないので、子供の場合にはスマホに接する時間を減らすことも必要でみたいです。

ネット・ゲーム依存症対策条例が香川県で可決されました。賛否はあるでしょうが、パチンコが18才歳未満は禁じられているのですから、ゲームにも規制が必要だと思います。

(精神科医としてはパチンコを禁じるのは、射幸心を煽るからというより、依存性があるからだと思います)

極めて多くの患者さんがいることが想定されていますが、問題はギャンブル依存症と同様に医療機関を訪れる人が少ないこと、専門の医療機関が少ないことです。


<ゲーム依存の大きな問題は、ギャンブル依存と同様に、まず心療内科の外来に来ないこと、専門の治療機関も少ないことです。コロナで家で過ごすお子さんは、スマホに接する機会が増えるので注意が必要です>

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